大学時代に有機合成化学を専攻していたこともあり、就職活動は化学メーカーを中心に行いました。いろんな化学メーカーを見る中で、住化カラーを選んだ理由は、大学の先輩方が多く活躍されているという点です。その安心感が入社の決め手となりました。
今、千葉工場でエンジニアリングプラスチックに関する研究開発に携わっています。このエンジニアリングプラスチックは社会のあらゆるもの、例えば大きなものだと自動車のバンパーなどに、小さなものだとスマートフォンの電子基板などにも使われる当社の主力製品の材料です。私は、このエンジニアリングプラスチックに顔料やさまざまな機能材を練り込み、求められる機能を付与する業務をメインに担当しています。
経験値がモノをいう世界
協業の機会を活かし
もう一つ上のステップへ
機能材グループ 機能色材チーム2015年入社 T.T.
機能材グループ 機能色材チーム
2015年入社 T.T.
単に機能材を練り込めば良いというわけではなく、「何を、どのタイミングで練り込むか」を考えなければなりません。例えば炭素繊維をエンジニアリングプラスチックに練り込むことで強度を高めるのですが、押し出す途中で炭素繊維が折れてしまうことがあります。その場合、練り込むタイミング、練り方、押し出す強さなどを実際の機械を使って研究し、微調整を繰り返します。難しいのは、化学反応は目に見えるものではないため、どう練り込まれるか、どう折れるかなどいくらシミュレーションしても、実際にやってみないと結果が分からないところです。しかし、だからこそイメージどおりの結果が出た時は何より嬉しい。時には大学の学部生の時に学んだ基礎的な物理学や化学工学の知識が役立つこともあり、「どんな学びも無駄なことは無い」ということを改めて実感させられます。
大学時代に行っていた研究開発との大きな違いは、短いスパンで結果が求められることです。お客様の求める納期に合わせて結果をしっかり出さなければいけません。そのために私は社外のセミナーに参加したり、各種文献、論文などを読んだり、先輩にアドバイスを求めたりしています。研究開発は経験値がモノをいう世界です。そういう意味で私はまだまだ足りないことばかりだと思っています。
幸いにして当社は枠に捉われず積極的に外に出ようという社風があり、つい最近も機械メーカーとの協業の場に参加させていただきました。品質にこだわる我々に対して、品質を保ちながら、いかに生産効率を上げるか、といった異なる視点からの話しが伺えて本当に刺激的でした。今の目標はそうして得た新しい知識を活かして、今携わっているプロジェクトを業績に貢献できるところまで水準を上げること。まだまだ道のりは長いですが、必ず成し遂げてみせます。